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What is raw cotton

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綿花とは?
 
 綿花とはインド原産のニシキアオイに属するゴシピウム(Gossypium) という学名の植物の種子に発生した繊維を採ったものである。さらにこの植物には様々な種類があり、一年生や多年生のものがあり、気候や地質に対して適不適があるため、それぞれの産地によって違った種類の綿を栽培していることが多い。花が落ちると子房内部の種子が大きくなり、種子に毛羽が発生し、子房が果実として成熟すると、果肉は水分を失い破裂し、綿製品は花のように盛り上がるので綿花と呼ばれる

 綿といえば、その風合いの良さや、産業革命の紡績機発明による大量生産などにより、近年、原料繊維生産に占める割合は第一位であり、ファッションの世界でも、ここ数年、合繊に押され気味ではあるが、現在でも単一の繊維のなかでは約四割ほどの需要をもつ繊維素材である。

  1. 沿革
     綿の発生はインドでは紀元前3000年頃、中国では紀元前2000年ごろと言われている。初めのうちは野性のものを採取して利用していたものと思われる。その後、栽培を行うようになり、一八世紀後半の産業革命の時期に綿製品需要の増大により技術革新として紡績機械が発明され、この発明により大量生産が可能となり、現在の綿の地位が確立されることとなった。
     日本においての綿の歴史は奈良時代になってやっと正倉院蔵の品において初めて見つけることが出来るという程度で、その歴史は浅いと言えよう。しかもそれは日本で産したものではなく、舶載品であったとされている。その後、戦国時代の末頃、朝鮮より布とともに種子が伝わり、わが国でも産する所となり、以前の麻や草木の繊維と比べ、その風合いと着心地のよさにより、庶民の衣料材料の中心となり、現在に至っている。しかし、それ以前、綿布は交易によってしか得られず、現在では考えられぬほどに貴重なもので、庶民には縁の遠いものであった。
     かつて我が国などの紡績業界では「混綿」という様々な国、種類の綿花を混ぜ合わせ、質の一定した綿製品を作っていた。しかし、輸入品との競争などの事情が背景になって、各メーカーがそれぞれ一品種の綿花によって特色のある製品を作るようになってきた。さらに、合繊に押され気味の最近では、絹のような光沢を持つ超長繊維や元から色の付いている色付き綿花の製品など付加価値のある製品によって他の素材に対抗している。
  2. 種類
    1. 産地による分類
       綿の分類の仕方では、まず、産地による分類の仕方があげられる。
      米綿 米綿のうちもっとも量的に多く産出されているものは、アップランド綿とよばれ、米綿の代名詞のように呼ばれている。またアメリカ綿とエジプト綿との改良種からなるスーピマ綿は、主にアリゾナ州で産する。アリゾナ州に住むピマ族とスーペリア(superior)の合成語であり、絹のような光沢感と風合いを持つ高級綿で、安定した供給を行うことができる。アップランド綿は海島綿に次ぐ品質とされる。
      エジプト綿 優良種で長さが35mm~45mmあり細い割合に強力が強いため細番手の高級糸として使われることが多い。近年アメリカのアリゾナやカリフォルニアの一部でも栽培されている。
      インド綿 パキスタン綿の在来種(デシ綿)は米綿より相当品質が劣り長さは10~20mmで太さは米綿より太く、紡績が困難なため通常、米綿二~三割との混紡で使うのが普通である。ただし、布団綿、脱脂綿に使うには弾力があるため適している。
      ソ連綿 旧ソ連の東南部地方、ウズベク、トルクメン、タジク、キルキス、カザフ、アゼルバイジャン、アルメニアなどで主に栽培されているアップランド綿の改良種。1917年の十月革命以後に品種改良を行い長繊維種も導入してはいるが生産量はまだまだ少ない。
      中国綿 中国在来種はインド綿程度のもので、インド綿の優良種には及ばないが、米綿を移植改良したものが近年出来、在来種よりはるかに優良である。また新疆ウイグル自治区のトルファンで採れる綿花はトルファン綿と呼ばれ、繊維が細く長く、絹のような光沢と風合いを持ち、洗濯による硬化性も少ないため、海島綿、エジプト綿などと並び最高級品とされている。
      ブラジル綿
      ペルー綿
      品質は比較的に優良で繊維長もエジプト綿に近く、太さもあり、強力も強い、このため、細番手の高級メリヤスシャツに、また、羊毛との混紡とに使われている。
      アフリカ綿スーダン綿、ウガンダ綿などがあり、どちらも品質は優良で毛筋も長い。
    2. 米綿の品質による分類
       一口に米綿といってもその品質は種類によって違うので取引上次の四つに区分される。シーアイランド綿(主産地は南北カロライナ、ジョージア州沿岸の諸島)、アップランド綿(主産地は南北カロライナ、ジョージア、アーカンソー、アラバマなどの高地)、ガルフ綿(主産地はミシシッピ、ルイジアナ地方)、テキサス綿(主産地はテキサス)。
    3. その他の分類
       その他の分類の仕方としては綿花の品位を、繊維の長さ、細さ、強力、色合い、光沢、天然撚り、夾雑物、の程度などにより格付けすることがあるが、その方法は産地によって違っている。また、繊維長を基準に分類する場合は、26.6mm以上ある長繊維や、それ以上の超長繊維などに分かれる。超長繊維に含まれるシーアイランド綿(海島綿)は繊維長が38~51mmにも達し、繊維も細く、乳白色で光沢に富み、最高級の細番手綿糸の原料として使われている。
  3. 性状
    1. 物理的性状(外観)
       綿糸を側面から見た外観は、偏平なリボン状の状態を呈していて、全長にわたり天然の撚りがみらる。撚り数は細い綿ほど多くシーアイランド綿では74/cm 程、米綿では64~66
      /cm ぐらい、インド綿では40~48/cm 程である。この撚りは綿繊維独特のもので、この撚りによって繊維同志の摩擦抵抗が増し、また糸をふっくらさせて糸の弾力も増す。ただし、マーセル化綿では撚りがやや少なくなる。横断面の形は空豆型、馬蹄型等様々なものがみうけられるが、概して押しつぶされたマカロニのような、偏平な管状を成し、中空部には空気を含む。この空気のおかげで保温性が増し、綿布団などを日光に当てると膨張するのも、この中空部の空気のおかげである。またマーセル化綿での横断面は円形を成す。
    2. 化学的性状
       綿繊維の主成分は炭素、水素、酸素の化合物より成るセルロースで、これが全体の九割を占める。残りは水分、ロウ分、脂肪分、灰分、色素分である。このうちのロウ分(ワックス)は繊維の表面に薄くフィルム状に付着して繊維に保護・防水性を与えている。溶剤としては 70%硫酸、銅アンモニア溶液があげられる。燃焼試験では、炎に近づけると触れた直後に燃えだし、炎から離しても燃えつづける。臭いは紙の燃えるような臭いがし、燃焼後の灰は非常に小さく、柔らかく、灰色をしている。
  4. 用途、需要
     綿製品の用途としては、その綿の持つ風合いのよさ、吸水性、耐洗濯性の良さ、紡績の容易性、染色性の良さ、耐熱性、また価格のてごろさなどにより、衣類からインテリア、日用品、工業用品まで、かなり幅広く、様々な種類の製品として活躍している。需要の面では18世紀後半の産業革命以後急速に伸び、わが国でも江戸時代になると栽培も行われ、また、外国からの輸入も多くなって需要は伸び、1989年まで生産は増加していた。最近では、他の繊維、特に合繊に押され気味で需要も伸び悩みだしたため、生産者、製造業者共に色々な工夫で巻き返しを図っている。例えば、70年代初めから国内で販売され始めた海島綿や、80年代後半より大量に出回りだしたエジプト綿など、高級感を前面に押し出した方向で差別化による需要回復をねらっている。さらに、糸を細くすることでも質を向上させており、原料の吟味と高速紡績中の糸切れに対処する技術により、現在200番手ぐらいまで作るメーカーも多い。愛知県大口町の同興紡績では300番手のものを製品化しハンカチや高級な下着などに使用している。これも差別化、高級化の方向性に一致する。また別の方向性としてはハイオートメションによる極端な省人化(これらの技術革新によって糸を紡ぐ工場内には人はまばらになった)、作業工程内での技術革新による工程の簡略化でのコストダウンで需要を作りだそうと頑張っている。国内でのこれらの動きの背景には、単に合繊の進出ばかりではなく、新しい海外の綿生産国の台頭、韓国などよりの綿製品の輸入増大、最近ではパキスタンからの輸入量の増大も関係している。
  5. その他の特徴
    1. 実綿(はみわた)、繰綿(くりわた)
       摘み採ったばかりの綿花は種子がついていて、これを実綿(または、はみわた・Seedcotton) という。実綿より繊維を採るには綿操機(Cotton Gin) を使う。綿操機には長繊維用のローラー・ジン(Roller Gin)と、中繊維用のソウ・ジン (Sow Gin)がある。種子を分離した綿を操綿といい、実綿からこれを取りさった後の種子には、長繊維 (リント) の根元に生えている短繊維、コットン・リンターが残る。このコットン・リンターは再生繊維の原料として用いられる。実綿から操綿の採れる量は割合として約三分の一とされており、コットン・リンターは、約 6~10% である。
    2. 綿製品の加工
       今日では、綿をそのままの状態で製品にするばかりではなく、様々な加工を施してから市場に提供している。その目的としては大別して二つ、「機能性の強化」と、「風合い、着心地、見た目の良さ」を目的とした加工があげられる。機能性の強化としては防縮、防しわ( 綿100%でも洗濯後しわが残らない) 、防水( はっ水) 、抗菌、防臭などの加工がなされており、風合い、着心地、見た目の良さを目的とした加工では、シルケット加工( マーセル化綿) や起毛加工などがなされる。シルケット加工とは、綿繊維を独特の加工法で、まず、綿繊維を濃カセイソーダに浸漬する。これにより綿繊維はふくれあがり、天然撚りは無くなり、長さは収縮するのだが、この時、収縮できないように緊張して浸漬すれば、絹のような光沢を持つ綿繊維となる。この加工を施したものをマーセル化綿またはマーセライズド・コットン(Mercerized Cotton) とよび、この加工により染色性も増す。イギリスのJohn Mercer が化学実験中にカセイソーダ中の沈殿物の濾過に綿布を使用したことにより偶然発見したものである。また、起毛加工では綿布の表面を針やサンドペーパーのようなものでこすり、表面が毛羽立った状態を作りだしている。複合的な加工を目的としたものでは、日清紡からのスーパーソフトなどがあり、綿糸を液体アンモニアに浸け加工することで、綿の良さを残しながら縮まず、しわになりにくい繊維を作りだすことに成功している。
    3. 綿糸の特殊仕上げ
       綿糸も用途により、様々な特殊な仕上げを施している。
      1. ガス糸 紡糸した糸の表面の毛羽をガスの炎のなかを通し、焼き去り、滑らかな光沢のある外観をもつ糸を作る。絹や麻でも同様の加工を行うことがある。
      2. シルケット糸 前述シルケット加工を参照。
      3. カタン糸 通常、ミシン糸に使われる。紡績工程は必ずコーマー(短い繊維を取り除き長さをそろえて、コーマー紡績をする糸を作る機械) を通し、長い繊維を揃えて紡績する。染色後、糸磨き(Polishing) という工程が入る。
      4. レース糸 32'S~80'Sの漂白したガス糸を数本、撚りを強くかけたもの。
    4. 色付き綿花
       最近の新しい商品で、米国カリフォルニアではベージュ、ペパーミントグリーンの綿花などが、すでに商業的に栽培されている。現在は、ピンクや紫も開発中である。発見は1982年、昆虫学者のサリー・フォックス氏。無農薬栽培の研究で虫害に強い綿を開発中に発見。もともと綿花は色のついていた種を改良していき、現在の白い綿花を造り上げたといわれるので、先祖がえりをさせたものといえよう。色は育て方や土壌によって変わる。1991年春より国内でも8社より商品化されている。
       染色では出にくい色ができると言われている。また、無農薬栽培ができ、染色工程も要らないので環境にも優しいということで、エコロジー路線に訴えかけた商品開発が展開できる。一方、弱みとしてコストが白い綿花の数倍にもなるというのが問題である。
    5. 脱脂綿(Absorbent Cotton)
       夾雑物を取り除き、さらに、表面のロウも薬品により完全に取り除き、吸水しやすくしたもの。原料には主にデシ綿と呼ばれるインド在来種綿( 特にベンゴール綿) または、パキスタン綿などを使う。
  6. カッポク (パンヤ)
     主産地はインドネシアで、その他インド、タイ、インドシナ半島などで採れる。高さ10~15m の喬木のさく果という種子から採取する。綿のように天然撚りも、縮れもなく、手触りも非常になめらかで、絡み合う性質がなく、強力も弱いため、これだけでは紡績できない。繊維長は18~27mm、直径約0.02mm、繊維は中空構造で水の浸透に耐える性質を持つため浮遊性に富み、自己の重量の三五倍の量を浮かせることができる。浸水後一ヵ月でも26倍もの量を浮かせることができる性質のため、救命胴着の充填材に使われる。また、
    軽く、保温性、弾力性に富むため、枕綿、布団綿の代用品として使われる。ただし、布団綿の場合、カッポクだけでは長期間の使用により、折りたたんだりされる位置では、繊維がちぎれだし、平面状態を失い、かたまってしまうので、通常、綿花を少量混ぜて使う。
     
     


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